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読書めも。

読書好きの20代女性による読書記録。

「世界から猫が消えたなら」を読んで

最近はビジネス系の本ばかり読んでいたので久々に小説が読みたくなって話題の本を読んでみた。

設定は正直ありきたりだし、伝えようとしていることもよくある話ではあった。

物語もそんなに深みがないし、上ずりをささーっとなぞっているイメージ。

しかし、あとがきにもあったように、小説というより「大人向けのおとぎ話」という捉え方をすれば、目の前のことに追われる日々の中で人生を見つめ直させるきっかけをくれるような本である。

この物語の中で、寿命の短い主人公が「自分が葬式のときにどんな言葉をかけられるのだろうか」ということを考えるシーンがあった。生きるとはまさにそのことである。

どう生きたいかとは、どう死にたいのかなのかもしれない。

人に囲まれて死にたいのか、何を周りの人に言われたいのか、周りの人に何を残したいのか。何を残したか、まさにそれである。

お葬式の時にあの人のおかげで人生が救われたと言ってもらえたら、生きたかいがあったなあと思う。

 

また、主人公のお母さんが死ぬ直前に人生でやりたい10のことを考えたシーンには、はっと気づかされた。始めは主人公のお母さんは「旅行、おいしいものを食べる・・・」など考えていたが、本当にやりたいことはそれなのだろうかと考えた。本当にやりたいことは、愛する息子と父の幸せのために生きることであった。

なんて愛にあふれた人だろうと思った。きっと私のお母さんと全く同じだ。

私は心の底から本気でそう思えるのかな?自分も大切にした上で、人に何かを残せれるような人になりたいな。

 

すごい読みやすくて集中したら1時間で読めるような本だった。

心が乾いてきたときや、少し心に潤いがほしいときにもう一度読もうと思う。