パイロットじゃなくても飛べるんだ
私はもともとドラマが大好きでしたが、原作を読んだことはありませんでした。
最近やたらと(失礼)本屋さんに小説が並んでいるので、
気になって買いました(*^^*)
この小説、全558ページ、厚さ2.3センチとかなりボリューミーですが、
3日で読了しました!!!!おもしろすぎて!!!!!
メインの登場人物は二人。
不慮の事故で戦闘機パイロットの夢を絶たれ、空幕広報室に異動になった空井大祐と、同じく、報道記者の夢を絶たれ、空自の密着取材をすることになった稲葉リカ。
この二人がお互いの価値観をぶつけ合いながら、夢を絶たれた者同士応援しあい、それぞれが過去を乗り越え、新しい夢を追いかけていく話です。
この二人がこれまたいーーい距離感なんです。笑
なんだろう、お互い両想いってわかっているけど、まだ告白はしないっていう
あのもどかしい感じです!
不器用な二人のやりとりに胸キュン必至です。
一方で、空幕広報室の仲間もキャラが濃いです。
頭がキレ、でも人間的にお茶目で後輩からの人望が厚い、鷺坂室長。
お調子者で小言ばかりいうが、どこか憎めない、片山一尉。
柔和な人間性と細やかな仕事が売りの、比嘉一曹。
過去の事件がきっかけでオッサンの鎧を身にまとう、柚木三佐。
柚木三佐にいつもつっかかる、槇三佐。
それぞれにストーリーがあり、空井、稲葉と絡むことでストーリーが
ぐっと濃いものになっています。
柚木三佐と槇三佐の関係も胸がしめつけられます!!!!( ;∀;)♡
一方で、最後には「あの日の松島」として、東日本大震災で被災した
松島基地のエピソードが載っています。
被災を通して伝わる自衛隊の志の高さ、それにかかわる人々の気持ち、
など、忘れてはいけないものをもう一度見にいけたような気がします。
自衛隊についてネガティブな意見が出がちな日本ですが、
そんな彼らの清らかで謙虚な思いが、嫌味なしに描かれています。
ドラマも併せてみるとより楽しめます!!!
お気に入りの一冊です。
仕事、人生に悩んでいる人、胸キュンしたい人、さわやかな気分になりたい人へ、
ぜひ読んでみてください(*^^*)