読書めも。

読書好きの20代女性による読書記録。

「働くこと」に対する疑問

「働く」。これは私にとって永遠のテーマだ。

 

現代の資本主義では、週5日間×8時間(日本の場合は10時間とか?)×約40年?

労働しなければならない。

 

「給料をもらうために働く」という人を見ると、

あなたはそれで物足りるの?人生を楽しんでいるの?と

思ってしまう。

人生の7割近い時間を、つらい労働に身を置き、

給料のためと割り切り、7分の2の休息の日にのみ、

人生の楽しさを感じ、そうやって生涯を終えるの?

 

私は欲張りだからそんな生き方は絶対嫌だ。

働くことが嫌なのではない。労働に対して、「給料」という目的のみで、

会社にぶら下がって働くのが嫌なのだ。

 

そもそも自分にとっての幸せって何だろう。

労働って何なのだろう。

そして自分はなぜ働くのだろう。

 

それらが明確になっていないと、

上のような状態になってしまうと思う。

 

満員電車にゆられて働く労働者たちは、

何を思っているのだろう。

 

大人は何を考えているのだろう。

 

仕事ってなんだ。

 

自分の心に嘘をつかず、やりたいとわくわくすることや、やらねばと使命感を持てることに向き合う人生を送りたい

自分の人生を立ち止まって考えることが良しとされ、いくつになっても学び直すことができ、好きを追求して得意を伸ばすことができる。

 

常々考えるテーマである。

客観思考の大切さ

私が本を読むことが好きなのは、

新しい知識が得られるだけでなく、自分や世の中を客観的に見る機会を

得られるからだ。

 

人間は主観的な生き物である。

同じ事象がAさんとBさんに起きたとしても、

AさんとBさんの感じること・考えることは違う。

 

そして世の中を見るときも、

著者の目を通した社会の見え方を感じ取ることができ、

捉え方が豊富になる。

 

現代の私たちに足りていないのは、

物事を客観的にみるという事だと思う。

「自分」の世界に陥り、他者の世界には興味がない。

というより、外の世界があること自体を知らない。

「自分」の価値観が絶対で、それ以外は間違っている。

(日本の場合は「自分」の価値観を持っている人は少ないと思うけれど)

 

人間は主観的で感情的な生き物だからこそ、

客観性を常に持って、論理的に考えることも、

大切なのだと思う。

会社を休んでいます。人生で初めてのギブアップ

実は11月頃から会社をお休みさせていただいています。

 

私は、4月から大手人材会社の法人営業として働いていました。

就職活動の時、「人と関わる仕事がしたい」「働く喜びが溢れる世の中にしたい」と

思い、入社したものの、いつの間にか自分を壊してしまいました。

 

「今やっている業務はいつか自分のためになるだろう」

「3年間は働かなければ」

「人間関係にも特に問題はない。むしろ周りよりも良い環境ではないか」

 

そう思いながら、半年間がむしゃらに働きました。

ただ、心の底では、「本当に私のやりたかったことってこの先にあるのかな」

「得意、好きだと思えることが何一つないな」「やりがいも感じられない」と

違和感を覚えていました。

上司からも「仕事なんてそんなもんだ。つらさが9割でたまに楽しみが1割あるくらい」

と言われ、入社前に描いていた「自分自身の意志を持って働く」姿と、

大きなギャップを感じました。

 

でも、そうなってしまったのは、就職活動の時に、

自分が深く考えられていなかったからだ、今は修行の時だと無理矢理押し殺し、

ただひたすら耐えていました。

 

気づいた頃には、大好きな読書も、映画も、おいしいものを食べることも、

海外旅行も、英語も、全て、興味関心を失っていました。

「〇〇したい」という感情が私の中から消え、

毎日帰宅したら、ソファへ座り、ただ茫然とし、訳も分からず涙が出る。

寝れない。起きれない。30分の通勤も立っているだけでつらい。

 

とうとう最終的には勤務中に、頭痛や吐き気に加え、

めまいや突然涙が出てしまい、メールの文字を読んでも、

意味が頭に入ってこず、記憶力・思考力が低下し、

業務をこなせなくなってしまいました。

 

カウンセラーに病院を行くことを勧められ、

診断結果は「適応障害と軽いうつ病」。

 

休んだ方がいいですと主治医から言われましたが、

休むことに抵抗のある私は、いえ、なんとか薬を飲みながら

様子を見させてくださいと宣言。

 

今思えば速攻休みなさいと言いたい。(笑)

 

1週間、なんとか必死に業務に食らいつきましたが、

もう自分一人では仕事をできなくっており、

クライアントや同僚に迷惑をかけてしまうことが増え、

「私はこの職場にいたら迷惑だ」と考えるようになりました。

 

そして

 

「もう、休みたい」

 

疲れ果てた私はやっと、自分を「頑張る事」から

解放させました。

人生で初めてギブアップです。

 

今は薬の服用しながら休養の日々を過ごしています。

 

こうやって考えて文字に書くことができるようになったのも、

また一つ進歩かなと思います。

 

これから私が社会復帰するまでに、

どんなことを考え、どんな道を描くのか、

またここに記していければと思います。

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。

最強の自己啓発本

美輪明宏さんの本にはまっています。

 

今回読んだのは「人生ノート」。

人はなぜ生きるのか、どうすれば強く明るく生きれるのか。

人生で迷ったとき、迷わずとも普段から心にとめておきたいことが、

綺麗にまとめられています。

まさに、まとめノート。

大切なことがぎっしり書かれていて、手元に置いておいて定期的に読み返したい本。

 

現代社会や対人関係の悩みに、美輪さんがばっさりと痛快な言葉で切り捨てているところがまた読んでいてすがすがしい!!

さすがの説得力です。

 

特に印象的だったのは、

*美意識を高めて生活をすること(いい音楽、いい文字、美しい家具やモノ、洋服)

*ソフト面に時代はシフトしているということ(機能面⇒デザイン)

*苦悩を消すためのキーワードは「こだわらない」「自分は自分、人は人」。

*死んだときに何人の人に泣いてもらえるか考えて生活するということ。

*人からパワーをもらうのではなく、人にパワーをあげようとするとパワーはわいてくるということ。

 

美輪さんの言葉はスッと入ってくるので不思議です。

心が穏やかになります(*^^*)

今日も早速miwaの素敵な歌声と、優しいアコギの音楽に包まれて寝ようかと思います♪

良い恋愛がしたい!結婚したい!そう願う女性が読むべき本

今回は美輪明宏さんの「愛の話 幸福の話」という本を紹介しようと思います!ヽ(^。^)ノ

私はあんまりスピリチュアルとか占いとかあんまり信じないけど、

美輪明宏さんの言葉や考え方は全くうさん臭くないし、

すごく感銘をうけることが多いので読んでみました。

 

23歳女子の話題と言えば欠かせないのが『結婚』。

個人的には「いやいや、早いやろ(^^;まだ30歳になるまで7年もあるで」と

思いつつ、ネットで「結婚できない 不安」とか検索している私なので、

美輪様のお言葉を聞こうと思いました(笑)

 

一言で言うと、かなりの良書でした!

読み進めるたびに、まあなんて自分の考えは浅はかだったのかと。←

恋とは、愛とは、結婚とは何か。幸せになるためにはどうしたらいいのか。

そこらへんにある薄っぺらい自己啓発本やテクニック本より、

よっぽど本質的なことが書いてあると思う。

 

*印象に残った部分

・人からパワーをもらうのでなく、『あげようとする』と力が湧いてくる

 

・『自分への誇りを持って』人に優しくする

  そうすると、「してあげたのに」という感情は生まれない。余裕が生まれる。

 

・結婚が人生のすべてではない

  美輪さんの「恋愛や愛欲が変な宗教みたいになっている」という言葉に

  ドキッとしました。「恋愛していない自分はおかしいんじゃないか」

  そんな考えが心の片隅にあったのだと思います。

  周りを冷静に見れば、結婚しても不幸せな人もいれば、

  結婚していなくても幸せそうに生きている人もいて。

  物事って一長一短なのに、結婚したら人生バラ色!!みたいになっている

  自分に気づけました。

 

・悩むことと考えることは違う

  今の人たちに足りないのは、

  「自分自身を冷静に分析し客観的に見つめる能力」。

  憎しみや不安に身を任せるのではなくて、理性で自分の状況を把握して、

  自分に足りないものを知り、行動する力があれば、強い心になれると

  思います。

 

・豊かな心で生きたいと思うのあれば、生活を美で彩り、心を美で満たす

  食事や、インテリア、言葉遣いや姿勢、所作、音楽、読む本、

  これらを美しくすることで充実した生活を送ることができます。

 

・楽観主義でいること

  日本の9割は悲観主義らしいです。私も先の人生のことを考えて、

  うまく思い通りに物事が運ぶのかと不安になりがちなタイプです。

  しかし、美輪さんによると「人生とは、余儀なくしてやったことや

  偶然がきっかけで、おのずと道が見えてくることがある。」そうです。

  確かに今までの人生を振り返っても、留学のはじめ、独りぼっちで

  苦しんでいた時、偶然行ったイベントで偶然エリスに会って、

  たくさんの友達ができました。思いもよらないところで道が開けていく

  瞬間はたくさんあります。

  ただ、共通しているのは自ら行動し続けているという事。

  「敗残者のまま勲章は得られない」と美輪さんもおっしゃっているけど、

  怠け者には何も起こらないですから。

 

これ以外にもたくさん、自分の人生を豊かにするようなエッセンスがたくさんちりばめられています。

読んでいくうちに、心が洗われて、優しい気持ちになれるような、そんな素晴らしい本です(*^^*)

ぜひみなさんも読んでみてください!

自分に正直に生きる人の思考

自分思考(山口絵理子著)を読んで

 

この本は、ベストセラー「裸でも生きる」の著者山口絵理子氏による自身初のエッセイである。

彼女が自分とどのように向かい合い、自分自身とどのように対話してきたのか。

自分の人生に正直に生きたいと心から願う私にとって、この本は一種のバイブルになった。

 

正直書いてあることは、自己啓発本に書いてあるようなことと同じ部分もあったりしたが、内容の浅さを全く感じなかったのは、彼女が彼女自身の経験を通して自分の言葉で語っているからだと思う。

自分の人生に正直に生きるために、やはりそこにはシンプルなルールがあり、それに従うか従わないか、ただそれだけなのだと思う。

 

自分の原体験を振り返って、疑問を常に持ち、どれだけ心の声に素直に行動するか。一歩踏み出すか。

 

彼女の場合は、バングラデシュで生きる人々の様子から感じ取った「日本人に生まれたからにはやりたいことをやり、生き抜こう」という強く硬い主観である。

こういう自分の人生にとっての強い主観というのは、行動し、感じ、疑問を持つ中で自分の意見持つプロセスの中で醸成していくものだと思う。

そのためには自分の心地よい現状から抜け出し、『既存の概念ややり方、価値観に疑問を持ち、そして、それを自分の足で確かめてみること』これだけなのだと思う。

私自身もそこの感覚はよくわかる。大学二年の夏、初めてオーストラリアのシドニーに海外でいった。その行動によって20年間考えていた「海外と自分への憧れと理想」が「現実」へと変わり、そのギャップに戸惑ったりショックを受けたりした。

そしてサンシャインコースト大学での交換留学に挑戦し「行動」することで、絵理子さんもいうように『アクションした先で出会う人々、新しい世界観、新しい価値観、新しい悩み、葛藤、強さと経験』これらを得た。

「自分で見て経験して感じること」。噂話が嫌いで、真実は見てみないとわからないと思っている私のポリシー。

 

じゃあ私は次に交換留学で感じたことを次はどのように繋げるのだろう。

こう考えると最近はビジネスライクに考えていた気がする。自分と向き合うように表面的には見えて、心の声を拾えてはいなかったのではないかという気がしてきた。

本の中で絵理子さんは『心が感じることを、頭が感じることより大事にするというか、心が感じることに頭でフィルターを書けない感覚が重要』と述べている。

現代の競争の激しい環境にいるとき、この言葉は自分の指針を指してくれるコンパスになる気がする。

 

絵理子さんは一歩踏み出す中で、人からの評価が気になるという問題についてこのように触れている。「評価基準はいつも自分だ。自分を評価できるのは自分だけである」。

比較対象は過去の自分。自分だけにできること、人は嫌がるけど自分は平気でできること。これを明確化すると自分の役割がはっきりする。

 

Learing by Doing. 

やりながら、失敗しながら、成功するまで粘り強く続ける。

失敗したって、日本に生まれた自分たちは戦地に住む人々、貧困にあえぐ人々に比べれば、勇気もわいてくる。

 

夢にむかっているその浮き沈みのプロセス。

それこそが夢を追いかけることの楽しさなんだ。

サンシャインコーストでの留学が終了した、その時までのプロセスが、私にとっての人生の財産であるのと同じように。

愛するとは、美とはなにか

マチネの終わりに(平野啓一郎著)を読んで

 

天から才能を与えられ、天才ギター演奏家として生きてきた薪野聡志と、イラクで人間深い悲しみと闇に向かい合い続けるジャーナリスト小峰洋子の、大人の恋愛物語。

 

平野氏の表現力豊かな文章にうっとりするだけでなく、その物語の深さも圧巻だった。

 

よく恋愛物語にありがちな、出会い⇒ライバルの出現によるすれ違い⇒最終的には結ばれるといった単純なものではもちろんなく、しかしバッドエンドという言葉で片づけるのも違う。

まさに愛とはなにかと真正面から問われる物語であった。

 

まだ愛を知らない私は、どうにかして最後には二人は結ばれないかとやきもきしながら読み進めていた。

しかし聡志と洋子のお互いの考え方から、あぁもしかしたら愛ってこういうことなのかなと少し学んだ。

 

人生の主役は誰なのか。自分ではなく、誰かのわき役としてありたいという欲望。

一方でその”誰か”は果たして自分をわき役として望んでいるのか。

愛とは自分の人生をもって相手に捧げることなのではないか。

そう思うと、必ずしも愛とは自分の願いを叶え、自分が幸せになるためものではなく、むしろ自分の欲望を抑え、不幸になったとしても相手を想い続けるという切ないものだ。

その切なさの中に、美しさがあるのかもしれない。

 

 

 

読み終えた後は余韻に浸る時間が必要だ。

その知的で、落ち着いていて、切なくも美しい、平野さんの世界観を何度も味わいたくなる作品。